思わず少年の口が緩んだ 彼女に音楽に対する愛情が勝ったことが嬉しかった訳じゃなくて ただ単に自分がなんの意味もなく 音楽を続けていたわけじゃなく 愛情をもって音を奏でていた事実が 無性に嬉しかったのだ 今までなんの疑問もなく 音楽を続けてこれたのは "音楽が好きだ"というそんな単純すぎる想いの強さがあったからだった 少年はこの時初めてそのことに気がついた _