「え、ぼくら、かつあげなんて、してませんよ……」


先頭が口を開いた。


この状況でまだ嘘をつこうとする君は勇者だ。



「へぇ、じゃ、それ何??

オレの記憶では彼方の財布のはずなんだけど。」



先頭のブレザーのポケットには、慌てて詰め込まれたと思われる財布が一つ。


先がちょっと見えている。



「あ、えー…ッと、、」

口ごもる先頭に追い討ちをかける。



「お前らさ、かつあげとか、だせぇと思わねーの??」


『はーい。
あたしは、だっっさいと思いまーす。』


「お前らは頭悪いから知らねーかもしんねーけどな、

かつあげッて犯罪なんだぜ??」



おいおい。
頭悪くてもそれくらいはわかるだろ。



「で、でもッ!!

あんた達だって、かつあげくらい、平気でやってるハズだ!!

そんな人たちに説教される筋合いはないッ……です!!」