「え、ちょ、のん?! 待てって!!」 えー、やだ。 もう帰るもん。 店から出ようとしたところで腕を掴まれた。 「ちゃんと話を聞きなさい。」 『はいはい。 お家でちゃんと聞くから。 手、離して。 あの子放っといていいの?』 凌ちゃんサンの後ろ、離れたところに、何やらイラついた表情を貼り付けた女の子。 お怒りモードね。 「いや、あれは、、」 『凌ちゃんサン、』 コソッと耳打ちしてやった。 ―浮気すんならバレないようにしな―