果穂はそう思ってるからここに来ないんだろうか。

「ま、俺の勝手な推測だけど。お前には思い当たる事があるらしーな?」

思い当たる事だらけだよっ!

「あの、真面目カレシくん。果穂チャンを諦めてる風でもなかったぜ?奪り返されねーよーにしろよ?」

言うだけ言った豊はさっさと立ち去った。

豊の言葉を反芻する。

俺が果穂を気遣わなかったから…果穂は誤解してる?
果穂に怒られるのはいい。
ただ、えっち目的だって誤解されんのは嫌だ。

果穂にそうじゃないって、それだけは言いたい。

呼び出したって警戒されそーだし、ここで果穂を待つしかねーか…。

そう決めて、しばらく忍耐の日々を送る羽目になった…。