1日のほとんどをサボって過ごし、気がつけばもう放課後だ。

飯食うためにガッコに来てるよーなもんだよなぁ。

「ゲーセンでも行くか?」

俺の誘いに乗った豊が立ち上がった。

「今日こそ俺が勝つ!」

俺に連敗中のゲームを往生際悪くまだ勝とうとしてる豊にニヤッと笑って見せる。

「今日負けたら何連敗?」

「勝てばそんなもん一瞬で吹き飛ぶだろ」

「勝てるかねー?」

小馬鹿にする俺にヘッドロックで体重をかける。

「減らず口もその辺にしとけってーの」

「へいへい」

縺れ合ってゲーセンへと向かった。







駅ビルの中にあるゲーセンに入る前に腹ごしらえと言う豊に付き合ってバーガーショップに入ると豊がヘンな声を上げた。

「お?愁、あれ」

豊の視線を辿るとその先には………。

ケータイを拾ったオンナ…プラスその向かいには、これまたお似合いと言うべき真面目そーなオトコ。