冷たい夜は桜の色


ICUの部屋の前に着いた。

部屋の前には面会謝絶の張り紙が貼られている。

私はそれを無視して部屋のドアを開いた。

『隆!!』

私は夜中であることも忘れて叫んでいた。

部屋の中にはベッドが一つだけ置いてあって。それを囲むように様々な機械が設置されている。

そしてベッドの上に隆がいた。

『隆!』

私はもう一度隆を呼ぶと隆のもとへ行く。

酸素マスクをした隆が目をつぶっていた。体には無数の機械が取り付けられている。

そこにはいつも隆はいなかった。

ピィッ、、、ピィッ、、、

機械音が隆が生きていることを伝えていた。