冷たい夜は桜の色


《隆は泣いていたよ、まだ死にたくないって。始めて見たよあいつの泣き顔、いっつもいっつも笑顔で、でもホントは苦しかったんだよな、怖かったんだよな。》

《けどなあいつはな、自分の手術で死ぬかもしれないってのに、美加の事ばっか言ってんだ》

《美加は元気かって、美加はなにしてんのかって、美加の顔見たいって、話したいって》

いつの間にか私の目からは大粒の涙が流れていた。

嬉しかった、隆がそんなにも私を想ってくれてたなんて、

隆が居なくなるそう考えただけで涙が止まらない

《美加泣くなよ、》

そう言った三船さんの声も震えている。

『だってぇ、、、』

《大丈夫だよ、あいつは強い奴だからな》