「あのー・・・。」
私が帰ろうとベンチから立ち上がろうとした時、ふいにその男の子が話しかけてきた。
同い年ぐらいで髪は短く、肌は白い。少しやんちゃそうな顔つきだ。
『なに?』
言った後で少し後悔した。
感じ悪いなぁ私って。
そう私が思っていたら男の子は私の目の前までやってきた。
「座っていい??」
『??』
「隣、座っていい?」
男の子は私の隣を指さして言った。
『別に、座れば?』
少しぶっきらぼうな言い方になってしまったが、仕方がないのだ。
今まで私は家族以外と触れ合った経験があまりにも少なすぎるのだ。
こういう時どうしたらいいのかわからなかった。



