パレードが終わり集まっていた人たちがそれぞれの方向に向かって歩いていく。そうしてあたりはあっという間に静かになった
『終わっちゃったねパレード』
「終わっちまったなパレード」
私たちは近くにあったベンチに腰掛けた
たくさんいた家族ずれも今ではもうほとんどが帰ってしまっていて人の少なくなったミッコーランドは寂しい感じがした、
『もう帰らなくっちゃね』
「そうだな、でもその前に・・」
そういってお店で買ったグッズが入った袋をがさがさとあさりだした
「はい、美加」
そう言って差し出したのはミッコーの耳がついた帽子だった
『なによこれ、いつ買ったのよ、まったく』
そういいながらも隆から帽子を受け取った。
「それともう一つっと」
そういってまた袋をあさると小さな袋を私に手渡した。
私はそれを受け取った
「開けてみて」
いわれた通り袋を開けるとそこには皮でできたブレスレットが出てきた。シンプルな作りのそれには英語で何やら文字が刻まれている。
『これって・・』
隆は照れ臭そうにしながらいった。
「さっきいろいろ買い物してる時美加がほしそうにそれ見てただろ?」
『ありがと隆、けどこれなんて書いてあるの?店にあるときはなにも書いてなかったよね?』
「あぁそれ?買ったときにお店の人がサービスで好きな言葉を掘ってくれるんだ」
『そうなんだぁ、でっ、なんて書いてあるの??』
「内緒、いつか教えるよ」
『なによそれ教えてよ』
私がそういうと隆が笑った、それを見て私も笑った。
行こっか。
私たちは夢の国を後にした。
そうして私の非日常が終わった。



