冷たい夜は桜の色


『まったく、ほんとばか、』

私は呆れて深いため息をついた。

そうして私は服を着替えるためにいつものスウェットを脱ぐ、ちらっと鏡に私の姿が映った。

鏡で自分の姿を見た。

自分から見ても自分の体はなんとも貧相だ。

背は小さいし胸はないし肌は真っ白、そして大きな胸の傷。とても青春真っ盛りの女の子には見えない。

私は傷をなぞった。

『いやだな、こんな体。かっこわるい。』

そうだ隆を待たせているんだった。早くしなきゃ、

私は初めて着る服にとまどいながら着替えを始めた。