三船さんが帰ってから時計を見た、時刻は8時。今日も夜まではまだまだ時間がある。

もはや夜隆と習慣になってしまった。夜今日は隆とどんな話をするんだろ、そうして今日の夜の事を考えると少し楽しくなった。

そうだ。この前隆が教えてくれた曲を聴こう。

そう思ってイヤホンをとろうとした時。

コンッ!コンッ!

急にドアをノックする音がした。

あれおかしいな、お母さんがくるのはいつもお昼頃だし誰だろ?

そう思ってドアに近づいた。するとドアの向こうから聞きなれた声がした。

「美加?寝てるの?入るよ。」

隆!?

そういってドアが開き始めた。

『ちょっとまって!!』

ちょっと!やだ、まだ寝起きで顔もぱっとしないし髪だってぐちゃぐちゃだし

そんな姿隆に見られたくないよ

開き始めたドアを力いっぱい押さえる

「なんで?いいじゃん。」

そう言ってドアを開こうとする隆

『なんでも!!準備できたら呼ぶから少し待ってて!』

それを阻止する私

なんどかそのやり取りを繰り返した後、やっとあきらめたのか隆は

「わかった。じゃあ部屋の前で待ってるね」

そう言ってドアから離れて行った。

もうなんなのよ。こんな朝早くに。

私はそう思いながら顔を洗ったり髪をとかした。そして服を整えて部屋の前で待っている隆を呼びに行った。