俺はいつもどおり美加の隣に座る。
「なぁ美加」
『なに?』
そうしていつも話を始める。
「でさぁその後・・・。」
『なによそれ。変態じゃん』
そう言って笑う。それにつられて俺も笑顔になる。
美加は本当によく笑う。
今までいろんな表情を見てきた。怒ってほっぺたを膨らました所。泣いてしまった顔。好きな音楽を語る真剣な顔。けどやっぱり笑っている美加が俺は好きだ。
美加は自分の感情を隠さない。好きなものは好きと言うし嫌いなものは嫌い。そういう子だ。すぐに怒るし少し冷たいところもあるけど美加が笑ってくれればすべて許してしまう。
俺って単純。それとも親ばか?でもこの場合は親ばかじゃなくて・・・ん~わかんねーや。
出会った日に見た泣き顔。俺はそれをさせたくない。
だから俺は美加が喜ぶなら何だってする。俺はあの日心にきめたんだ。



