「なぁ美加」

『なに?』

私はトレーナの袖を持ってココアを手で転がしながら答える

「俺たちって本当だったら高校生だよな?学校とか行きたいと思わない?」

『う~んどうだろ?でも少しだけ興味はあるよ。』

「じゃぁ美加はさぁ学校行ったら何がしたい?」

『そうだな~友達と遊んだりふつうに恋愛したりしたい』

「そうか、でも美加かわいいから学校行けばすぐ彼氏できちゃうなぁそんなのいやだよ~」

そう言って抱きつこうとする隆

『なにしてんのよ、離れなさい』

「いやだね、がふぁっっ!!」

私の手が隆の顔面にめり込んだ。

「いてぇぇもう美加は素直じゃないなぁ」

『あんたは素直すぎるのよ』

「なぁ美加」

『なに?』

「今行きたい所とかある?」

『なによ突然熱でもあるの?』

「いやただ聞いてみたいだけ」

『う~んそうね、遊園地とか行きたいかも。ほらよくテレビでやってるミッコーがいるところ』

「あそこか、う~ん」

そう言って少し悩んだ顔をして下を向く。そして口を手で隠す。

隆が考えるときや悩んだときによくする癖だ。

『なんでどうしたの?』

「いや別に何でもないよ。あのさ、もしミッコーランドに行けたら美加は嬉しい?喜んでくれる?」

『うん!だって一回も行ったことないもん。あぁミッコーに会いたいなぁ』

そういった瞬間隆が急に立ち上がった。

『なにどうしたの?隆』

「ごめん、俺今日用事があったんだった。じゃぁねマイスイートハニー」

そうウインクしながら微笑み走り去っていった。


・・・・隆きもいな。



私は鳥肌が立った腕をさすりながらココアを一口飲んだ。



今日は冷えるなぁ・・・・