「でも最近美加ちゃんほんと明るくなったわよね。隆君と出会ってから、それまでは私美加ちゃんが笑うところなんて見たことなかったもの」

看護婦長は美加が小さいから検査などを担当している人だ

《まぁ・・それは確かに認めますけど・・》

確かに隆と会ってから美加はとても明るくなった。まるで本当の自分を取り戻したように明るくなった。検査の時なども笑顔を見る機会が多くなった。

「それにもうそろそろでしょ隆君?美加ちゃんは知っているのかしら」

そういうと婦長は心配そうな顔した

《多分知らないでしょう。看護婦たちはそういう話はしませんから、それに隆もおそらくしてないでしょう。美加に心配掛けたくないだろうから》

「あら三船さんは詳しいのね、やはりなんだかんだいって二人の事ちゃんと考えてあげてるのね。」

《そんなことないですよ。ただ思った通りの事を言っただけです》

「はいはい。でも大丈夫かしら美加ちゃん。もしあのこと知ったら」

婦長はいいたくないのかそこで会話をやめた

《大丈夫ですよ。美加は強い子ですから。それに隆ならきっと大丈夫です。》

そう言って三船さんは軽く唇をかんだ

「・・・そうね。心配しなくても大丈夫よね」

《そうですよ。それじゃ私は仮眠とりにいってきますね》

「わかりました。今日はあまり忙しくならなそうだしゆっくり休んでください」

三船は返事の代わりに手をひらひらと振りながらいってきまーすといった

婦長はその背中が見えなくなると一人仕事に戻った。

そうして婦長と二人っきりになったナースステーションにむけて話しかけた

「大丈夫よね。あの二人ならきっと・・・」