冷たい夜は桜の色


その後少し隆と話をした後私は自分の部屋に戻った。

次の日の夜。

またいつものように木を見に行くとそこには隆がいた。

自動販売機で買ったのであろうジュースと一緒に。

私を見つけた隆は嬉しそうに笑った。

『何してるの?』

私が聞くと

「美加ちゃんの事を待ってたんだ」

そういうとベンチに置いてあるジュースを飲み始めた。

私はどうしていいのかわからずただ隆がジュースを飲むのを見ていた。

「何してるの?早く座りなよ」


隣の席を叩きながら隆が笑う。

私は少し考えた後、隆の隣に座った。

それを見た隆は満足そうに笑うとジュースを一口飲んだ。