† その夜 「なぁ、華夜」 「んあ?」 兄の芦夜(アシヤ)が話しかけてきた。 「お前、高校決めたんだってな」 「ん。まあな」 「ったく、前の高校退学になったから、もう行かねーのかと思ってたのによ」 「えっ!?華夜、高校行くんだ」 芦夜の双子の兄、鷹夜(タカヤ)が驚いた。 「あたしだって高校いかなきゃマズイってことぐらいわかってるし」 ガシッ 「あぁん?華夜テメエ、それは高校に行かなかった俺と鷹夜に対しての嫌味か?あぁ?」 襟首をつかまれ揺さぶられる。