春日は不思議なヤツだ。

名前の時はかなり強引に承知させたくせに、俺の部活見学を断ったのにはアッサリ承諾した。

二人だけの事ならガンガン来るけど、それ以外の事ならわきまえてるってか?

そのギャップって…いいよなぁ…。

って何で顔が弛んでんだよ!

自惚れるな!

頬を手のひらでパンパン叩いて弛んだ顔と気持ちに喝を入れた。






たまに春日は俺の部活を待っててくれる。

その時は一緒に帰るって何となく決まってて、この日も並んで歩いていた。


「ねぇ、今度のお休みにどっか遊びに行かない?」

やっぱり春日は予測不可能だ。

と言うか全然カレシらしい事をしない俺に業を煮やしたのかもしれない。

春日の本気度がわからない俺がデートに誘うってのも変だと思うし…。

「いいけど…。どこ行く?」

何も考えていなかった俺は逆に聞いてみた。