赤井、青山、緑川、黒田、佐藤は音楽と共に体が何かに包まれ発光した瞬間、勝手にポージングを決めていた。
最後に爆発音付きである。

「何なの?身体が勝手に…」
と佐藤。

「勝手にポーズをとってる!?」
満更でもなさそうな青山。

「ふむ…どうなっているんだ?」
冷静に判断しようとしている黒田。

「おぉっ!博士やりました!」
白衣の老人に嬉しそうに言う緑川。

「それもあるけど、なんだよ?この決め台詞!」
明らかに可笑しな場面だろう!と1人状況を判断した赤井。

「それぞれの特徴に合わせた決め台詞をご用意致しました。」
桜井はあくまでも冷静沈着。総ての状況を把握しているからである。
スクリーンの男は満足げに
「いやぁ、一晩で考えた…」
と続けようとしたのを遮って
「ちょっと待って下さい!何でこんな事しなくちゃいけないんですか!俺は嫌です!」
赤井が憤慨していると、男は明らかにムッとした。
「桜井くん。説明してやりたまえ。」
「かしこまりました。レッドの武器ですが、ハリセンになります。」
「そんな事じゃなくて…!」
声を荒げようとした瞬間、桜井は冷ややかに声を落とした。
「確か、赤井さんは我社のライバル会社の御曹司でバレたら…」
「わ―――――っっ!!」
慌てて周囲に聞こえない様に大声をあげると
「煩いぞ赤井。でも同意見だな。俺もこんな事したく…」
青山が言いかけたのを今度は男は遮って
「もし引き受けてくれたら秘書課との合コンのセッティングを約束するが?」
甘い誘いに青山はコロッと態度を変えて
「お任せ下さい!ボス!」
ピシッと姿勢を正した。
「ブルーの武器はサーベルになります。フェンシングで優勝経験がおありだそうですので。」
「芳乃ちゃん、俺の事をそんなに詳しく知っていてくれたんだね…嬉しいよ。」
言いながら肩を抱こうと手を伸ばした青山の手を払いのける。