こんなときに咲ちゃんいないよ~。 遠くから教室を見回すけどいる様子はないし、咲ちゃんがいつも一緒にいる子達もいないから多分どっか行っちゃったんだろうな…。 どうしよ。 「――優歌ちゃん?」 「龍哉先輩…」 戸惑った表情を見せながらあたしに歩み寄る。 “来ないで”なんて言えないから…本当は今すぐにでもこの場からいなくなりたい、でも逃げたら何も始まらない。 それに気づくきっかけをくれたのは龍哉先輩、あなたでした。 龍哉先輩と付き合うことで本当の気持ちが見えました。