今日はやけにいつもの道が静かで寂しげに感じる。
「龍哉先輩、あたし、先輩とはもう付き合えません。あたしは先輩を利用してたんです、彼氏をつくることで自分の心の隙間を埋めようとした。…でも埋まらなかったんです、龍哉先輩と付き合ったら全部終わると思ってた。―――そんなの大きな間違いですよね?今まで利用しててごめんなさい、龍哉先輩のせっかくの気持ちを踏みにじって自分の為だけに…。…あたしはもう先輩後輩の関係でいたいです。また新しいスタート地点に立ってやり直したいです…本当に最後まで自分勝手ですいません…」
「知ってたんだ、俺の事好きじゃないことくらい。カッコ悪いって知りながら必死にアピールした。困らせてごめん」

