『原因は俊也だよ?』 『は!?何でだよ!?……俺は、千祥の為に…!』 動揺する俊也くんは何かを失ったようにガクッと肩を落とした。 『…じゃあ、知らない女の人と一緒にいたのもあたしの為?嘘ついたのもあたしの為?本当に、全部あたしの為?』 『千祥の為だよ…』 放たれた言葉はお姉ちゃんを苦しめ、悲しませる。 『もう…帰って?』 『千祥?』 肩に触れようとした手をお姉ちゃんは払いのけてまた言う。