「そう、じゃあゆっくり休みなさいね」 休んだって治らないよ。 忘れなきゃいけないのにやっぱり忘れられない…。 朝起きて雄輔への想いが丸ごと消えてたらこんなに苦しむことないのに………。 そのまま真っ暗な部屋で座り込んで時が過ぎ去るのを待つ。 ♪~♪~♪~ 静寂を破る着信音。 サブディスプレイには“龍哉先輩”の表示。 手を伸ばし携帯の通話ボタンをためらいながら押して耳にあてた。