雄輔の表情が真剣すぎて本当に嫌。



「知ってるよ、そんなこと。分かってたもん、あたし…」



何笑いかけっちゃってんの!?



もう、ペンケースなんてどーでもいいよ。



見てられないよ――。



あたしは勢いよく階段をかけ降りて学校を飛び出した。




「ただいまっ!」



「優歌早くない?」



お母さんが不思議そうな顔をして近づく。


「ちょっと気分悪くて…」