「とにかく優歌ちゃん、タメ語でいいから!」 龍哉先輩が駆け出すのと同時にチャイムが騒がしい廊下に指示を下す。 騒がしかったのが嘘のように廊下から人が消えた。 「珍しいね、龍哉が女子の事ちゃん付けするなんて」 「えっ!?」 「龍哉、女子はたいてい名字の呼び捨てだから…優歌かわいいから好きになっちゃったんじゃない?」