「よぉ!!!優奈!」
「悠…」
「なんか元気なくない???」
陽気な笑顔で笑うこの人こそ…
あのバカ中からこの高校に入った,
私の幼なじみの崎本悠也。
悠とはもう12年も一緒にいる。

「悠何組--???」
「俺???え-っとB組っぽい」
「また一緒じゃん」
「お-俺ら運命じゃね?」

幼稚園の頃は泣き虫で,よく男子にいじめられた悠も,中学生になって剣道なんて始めちゃって,しかもテストも3位以下に落ちたことのない天才。
女に好かれること数知れず。
一緒にいた私がイジメにあったことも数知れず…
でも悠はいつも 幼稚園の時は世話になったからな って言って助けてくれた。

どんなに可愛い子に告られてもOKしなかった。
だから…あたしなんて絶対告白しても無駄なんだろう…。

フラれて,この"幼なじみ"の関係が崩れるのなんて絶対嫌だから。
"幼なじみ"じゃなくなったらきっと悠也も一緒にいなくなっちゃうから。

片思い歴絶賛更新中の私には

"告白"

なんて考えたこともなかった。

「優奈,一緒行こ-ぜぃっ」
ニカッと笑う悠也に吊られて笑う
「うんっいこ-ぜぃっ」