「…璃玖も分かってるだろう?今が由莉にとってどれだけ危険な時期か。」
「分かってる。」
「ならっ!なんで行かせた!!」
バンッという音が部屋に届く。
弘樹がテーブルを叩いたのだ。
今にも俺に殴りかかろうとする弘樹。
弘樹は心配なのだろう。由莉ちゃんの事が。だから由莉ちゃんをデートに行かせた俺に殴りかかろうとするのだ。
「璃玖に手だすんだったら俺が相手するけど?」
と言って俺の前に立つ紅雨。
その紅雨の言動に目の奥がツーンとなる。
俺より小さいクセにいつも俺を守ろうとする。
だけどそんな紅雨に俺を守ろうとする紅雨に、
俺は安心するー…。

