私の隣に入ってきた夜琉は私を優しく抱きしめながらゆっくりと目を瞑った。
「寒くねぇか?」
クーラーの入った部屋は少し肌寒いが夜琉が抱きしめてくれているからちょうど良かった。
「大丈夫。」
「ならいい。」
「うん。」
ここに夜琉と住むようになったらこんなにも暖かい生活になるのだろうか?
日に日に強くなっていく夜琉への想いは止まる事を知らず、スキと言う気持ちが溢れだす。
「…スキ。」
「知ってる。」
足りない。スキと言っても何かが足りない。
スキと言う言葉で表せるような想いじゃないのに。苦しくて、でも居心地がよくて、胸が熱くなるような想い。

