夜琉の方が寝てないはずなのに。 いつも私が眠るまで頭を撫でていてくれて、私が起きた時にはすでにしっかりと目を開けている。 「夜琉は寝ないの?」 「気にしなくていい。」 …そんな事が聞きたいワケじゃないのに。 ただ私は夜琉の事が心配なだけなのに。 どうしてこういう所だけはぐらかすんだろう。 「夜琉も一緒に寝よう?」 「…。」 夜琉の目を真っ直ぐ見て返事をしてくれるまで待つ。 「…ああ。」 結局負けたのは夜琉の方だった。