「…―志音の、本音が綴られていたノートだったんだ…。」
一滴の涙を拭う事わなく、頬を綺麗に垂れていく。
「…自分が、情けなかった。」
ゆっくり、目を開けた有志の瞳にわ何も映らない。
「…―未来が見えた度に、ノートに書き込んでいくようにしてたらしい。
ノートの最初らへんわ、きっと良い未来ばかりが見えたんだろうな。
幸せそうな文字が、綺麗にいくつも並んでいた。」
「…。」
「…っ、でも最後らへんわ…っ悲痛な言葉、ばかりが並んでいた。
『運命に逆らわない』
と俺に言ってきた時の志音わ、
何を思い、何を決心していたんだろうなー…っ
ノートにわ、
『…ーまだ、死にたくないっ…!!』
『…―死ぬのが、怖い…っ!!』
って乱雑な字で書かれてあったんだよ…っ」
「…―っは、」
おうえつが出そうだった。
おうえつを我慢仕切れなかった。
あまりにも、
悲しかったー…

