=キング of ビースト= 2




「…―志音の、本音が綴られていたノートだったんだ…。」


一滴の涙を拭う事わなく、頬を綺麗に垂れていく。


「…自分が、情けなかった。」

ゆっくり、目を開けた有志の瞳にわ何も映らない。




「…―未来が見えた度に、ノートに書き込んでいくようにしてたらしい。



ノートの最初らへんわ、きっと良い未来ばかりが見えたんだろうな。


幸せそうな文字が、綺麗にいくつも並んでいた。」



「…。」


「…っ、でも最後らへんわ…っ悲痛な言葉、ばかりが並んでいた。


『運命に逆らわない』


と俺に言ってきた時の志音わ、
何を思い、何を決心していたんだろうなー…っ



ノートにわ、


『…ーまだ、死にたくないっ…!!』

『…―死ぬのが、怖い…っ!!』

って乱雑な字で書かれてあったんだよ…っ」



「…―っは、」


おうえつが出そうだった。

おうえつを我慢仕切れなかった。



あまりにも、


悲しかったー…