そんな事ないのに。
この家の人に比べれば
「…天と地の差がある。」
「…。確かに、由莉と志音とわあるかもな。」
「…。」
「…あの2人わ、俺と莉菜の両方の血が入ってるからな。」
「―…確かに。」
「俺なんかより、すごいぞ。あの2人わ。」
「…。」
「…―特に志音がヤバかったな。」
「…あ?」
「…志音わ尋常じゃないぐらい人を見る目があった。」
「…。」
「直感も良すぎた。」
「…。」
「…―自分が『死ぬ』って分かってて、冷豹に入り、運命の場所となるあの場所に行った。」
俺わ目を見開く。
嘘だー…
死ぬと分かってて冷豹に入ったー…?
自分が死ぬって分かって、あの日由莉さんと出かけたー…?
そんな事、
「…あり得るんだよ。」
「…。」

