「…俺も『お話』があるー…。」
さっきのおちゃらけた顔なんてなくて、
真剣な顔ーー…
そこにわ
那龍7代目の顔があったー…
「あら、こんな時間。夜ご飯のお買い物に行かなくちゃ♪」
この場にそぐわない口調を作った莉菜さんわ有志に
「行ってくる。」
と優しく微笑んでソファーを立つ。
「悪いな。気をつけろよ。」
「うん。なんかあったら電話する。」
「フッ、ああ。」
ああ…
どうしてこの家の人わ、
こんなにも鋭いーー…?
由莉さんにしても、莉菜さんにしても
人に気を使うのが、空気を読むのが、上手すぎる…。
莉菜さんがリビングを後にすると、俺わ口を開いたー…
「どうしてこの家の人わ、こんなにも空気を読めるんですかね?」
「…さぁな。」
「羨ましいですね。」
「…。お前も十分鋭い。」

