=キング of ビースト= 2




「…俺も『お話』があるー…。」


さっきのおちゃらけた顔なんてなくて、


真剣な顔ーー…


そこにわ
那龍7代目の顔があったー…




「あら、こんな時間。夜ご飯のお買い物に行かなくちゃ♪」


この場にそぐわない口調を作った莉菜さんわ有志に

「行ってくる。」

と優しく微笑んでソファーを立つ。


「悪いな。気をつけろよ。」


「うん。なんかあったら電話する。」


「フッ、ああ。」


ああ…


どうしてこの家の人わ、

こんなにも鋭いーー…?



由莉さんにしても、莉菜さんにしても


人に気を使うのが、空気を読むのが、上手すぎる…。



莉菜さんがリビングを後にすると、俺わ口を開いたー…



「どうしてこの家の人わ、こんなにも空気を読めるんですかね?」



「…さぁな。」


「羨ましいですね。」


「…。お前も十分鋭い。」