わたしの王子ｻﾏ

「喜咲、いいの?」




「うん。もうこれ以上郷を野放しにしてたら美緒に何するかわかんないし。それに私は郷のただの駒だから。」







「喜咲……辛かったよね。気付いてあげられなくてごめんね…」







「ううん。美緒は気付いてくれてたよ。私知ってるから。美緒が何度も私の話聞こうとしてくれてた事。」







私は健吾の事があってたから人の反応とかにすごく敏感になった。たまに様子の変な喜咲に何度か話を聞こうとした事はあったけど結局笑顔の喜咲に”言ってくれるまで待とう”と思った。