月乃とすれ違うと桃姫がこそこそ話かけてきた。

「あれー。仲いいねー。あ、でも」
「でも?」
「髪の毛なんも言ってくれなかったね」
「あ・・・」

そうだった。

「こんなかわいくなったのにーぶー」

桃姫が私の髪をつまむ。

「ま、別にあの子じゃなくたっていいけどね」
「なんで桃姫が決めるのよ」

桃姫がにやけながら教室に入ると昨日の雰囲気とは違っていた。

教室の後ろのほうで、10人くらいの女子が固まっいる。

「あ、四城さん、だよね?四城さんたちか。おはよっ!」