「ねぇ、ユカってデリヘルで働いてるって本当??」 「えっ??」 今度は、ミナコがびっくりする番だった。 そんな話は聞いたことがなかった。 「なんで??」 「だって、ミナコ一人暮らしなのに、いつもいい物身に付けてるし、、。 怪しげな男の人とか、おじさんと歩いてるところをみたって子もいるんだよ。     それに、この間、大きなワンボックスカーから夜中、降りてくるのをみかけたし、、。ねぇ、ミナコなら知ってるでしょ。教えて。」ミナコは苦笑した。 ワンボックスカーはお店の送迎バスだし、怪しげな男は金融屋の彼だ。おやじは同伴のお客さんに違いなかった。 全く、美人で目立つのも罪だ。 キャバクラで働いてる事はみんなには内緒にしていたが、それがデリヘルに飛躍しているところがいかにも女の子の噂話らしくていい。 「、、、、。」 あえて回答を避けたのは、意図的にではなかった。 けれども、無意識のうちにこの噂が広まればいぃ、と思っていたのかもしれない。 「やっぱり、、。」 香織はそうツブやくと、トイレに行く、と行って席を立った。 罪