私の心には、また切なさが青く積もった。

もう諦めようかな・・・。
どうせ叶わない恋なら、思ってても無駄だし。
そうだ。最初っから諦めれば良かったんだ。

「合コン行くのに携帯ないって、あたしどれだけ恥ずかしかったと思ってんの?」
「私のせいじゃないし。彼氏出来た?」
「んー・・・。まあ、一応リコがアドレスもらったらしいから、今度メールはしてみようと思ってるけど。」

舞子は携帯をいじりながらそう言った。
合コンなんて、中学生の私にはまだ早い。
やっぱりレイも舞子も、もう大人なんだな。

「レイは、仲良い女の子とか出来てた?」
「そうだね。今度二人でどっか行くらしいよ。その子もすっごい可愛いの!他校なんだけど・・・・・・―――」
それからの舞子の話は、私の耳には入っていなかった。
やっぱり、レイにも女の子が出来たんだ。
今度二人で・・・どこ行くんだろうな。
レイ、嬉しかったんだろうな。
幸せに・・・・・・・なってほしい。
なんて言ったら、嘘になるんだろうな。


♡。*.+゜♡゜+.*。♡。*.+゜♡


「また会ったな。」
「そうだね。」
今日も私は幸運。・・・だけど、もう私には本当にこれっぽっちも可能性が無いと分かっているから、こうやって二人きりで電車に乗ってたって、どうせ・・・

だけど、やっぱり嬉しい感情も溢れるんだな。

「昨日楽しかった?」
「舞子から聞いたんだ。楽しかったよー。」

楽しかったよー。
これは、レイの本当の気持ち。
いざ直接聞くと、やっぱり切ない。

「仲良い女の子出来たんでしょ。」
私なんでこんな事聞いてんだ。
「うん。まあね。今度デートできるし。」
きっと今、レイは凄い笑顔。
でも・・・、レイの顔を真っ直ぐに見れないから、分かんないや。

今私と一緒にいて楽しいですか?
もっと一緒にいたいと思いますか?

レイの気持ちなんて分かんないや。
というか、私ともっと一緒にいたい訳ない。
レイには今、もうすぐ彼女になる女の人がいるんだから。
私なんかよりも、ずっと大人な。