トランスプラント(移植)青春編

中央病院のICUから
一般病棟へ移った
千裟は母と二人で
個室にいた。

病室のドアノブに
面会謝絶の札が
架かっていた。

千裟が、入院している事は
周囲には秘密にしてたが
学校には連絡しなければ
ならず!そこから
周りに知れ渡った。

しかしドアの札をみて
母親に挨拶をして
見舞いの人は
帰って行った。

夕方、食事をしていたが
千裟の食は進まず・・

「かずちゃん、もう

少し食べないと元気に

なれないよ!」

と・・・

そう言う母も千裟の身体を
心配し、千裟が
入院してからあまり
食事を取ってない。

千裟は箸をおき

「お母さん、お願いがあるの

衛が来ても、部屋に

入れないで!」

「衛に、こんな姿を

見せたくないから!」

千裟は涙を浮かべて
母に告げた。

千裟は、もう自分の身体が
健康な女として、生きて行く
事が出来ない事を悟り
衛の重荷に成る事が
たまらなく嫌になり
落ち込んでいた。

まだ、ベッドから
立ち上がる事もできない。

この先自分はどうなるか
不安であった。

本当なら衛にベットの
そばで手を握ってもらい
挫けそうな気持ちと
不安を取り除いて
貰いたい。

*素直に成れない自分が
ここにいる・・・*

千裟の母は、その気持ちが
痛いほど判り!

「判ったわ!まもちゃんが

来たら具合がよくなるまで

会えない事云っておくよ。」

その二人の会話が終わるとき

ドアのノックの音がした

部屋の前の廊下に
千裟の好きなカスミソウの
花をもった衛が立っていた。