馬の鳴き声がする!

きゅう舎の入り口へ行くと
偶然にもあの朝の先輩がいた

「山田先輩、こんにちは」

衛が声をかけると

「あ!朝比奈さんの友達だよね」

「はい、彼女を探しているんですが

先輩はご存知ですか」

「先ほど来たみたいだけど

もう居ないよ」

馬の大きな鳴き声が聞こえた!
その声を聞いて山田が

「実は、今の泣き声朝比奈さんの

愛馬なんだけど!

今日、ばかに鳴くんだ」

馬は特に飼い主の危険を
予兆する能力にたけている。

桃香もこの事を知っていた。
早く探さないと!あせる。

そこへ後輩の瀬理香が来た。

「朝比奈さん、どこへ行ったか

しらない?」

「知りませんが、先ほど経堂の方へ

歩いていきましたよ。」

「有難うございます」

衛達は2人に礼を言って
車に乗り込み経堂駅に向かった。

駅舎の中で4人は周りを見渡して
美果を探した。

「いないね、

 どっちの電車に乗ったかな」

衛が愕然して言う。

「箱根方面のような気がする」

桃香が言ったとき
桃香の級友が声を掛けてきた。

「どうしたの、美果と待ち合わせ」

「どうして、わかるの?」

「私が降りたホームの向かえで

電車に乗る美果を見たから?」

「じゃ!下りの電車なんだよね」

「そうだけど」

4人は直ぐに切符を買い
下りのホームへ・・
次の電車は20分後だ。