馬事公苑の正面の前で
翔と夢子が待っていた。

車から衛と桃香が飛び出して
翔と夢子の元へ

夢子がピンクの手紙を
衛に見せた。

衛は黙って読み・・
涙を流し美果に対しての
自分の罪の重さを感じた。

美果の気持ちも知らないで
自分勝手な自分に都合の良い
行動をして美果を追い詰めた
自分に怒りがこみ上げた。

桃香が居る為か、周りの人の
目線が4人に向けられた。

それに気づいた桃香が

「私の車の中で話しましょう」

桃香のワゴン車に乗った
4人は向かい合わせに座り
桃香の正面には翔がいた

中2以来3年振りの再会だ
翔はあの時より綺麗過ぎる
ほど綺麗になった桃香を
見つめる事ができず
下を向いていた。

そんな翔を桃香は
懐かしく見つめて
翔の左手の小指に
目を置き安心した様な表情だった。

「警察に届けよう!」

夢子が口火を切った。

「警察はすぐに動かないよ

ただの行方不明だから?

誘拐なら別だけど」

「翔の言う通り、時間が

ないから、私たちで探そう」

桃香が差し迫る美果の命の
危険を感じていた。

衛が・・

「もし、自殺するなら美果が

可愛がってた馬が居るから

そこに行けば、何か判るかも

知らないよ。」

「そうだね!馬術部のきゅう舎に

行ってみよう」翔が言う。

4人は車を直ぐ近くのきゅう舎の
近くへ向けて動かした。

他の3人は初めてだが
衛は美果と会ったあの日の朝
以来2回目の訪問だった。