「競馬場に行ったことある?」

「もちろんないよ」

「だって未成年だめだろ?」

「馬券は買ってはだめだけど
 
見るだけならいいんだよ!」

「今度の日曜日行かない?」

*どうしよう!さそわれた!*

今日のデート?は朝のお礼
なのだと思っていた。

衛には
美果の気持ちが判らない。

食堂では皆に何度も
同級生ですよと
答えていたのに???

信じられない俺って美果の何!
そんな事を考えながら
もちろん

「いいよ」

と答えた。

「私の家三軒茶屋の

 近くだから

世田谷線で下高井戸で

京王線に乗り換えて

 いつも行くけど!

衛はどうするの?」

東京競馬場へは
新宿から
京王線で競馬場の
前まで行ける。

「俺も小田急線の豪徳寺で
 
 世田谷線に乗り換えて
 
美果と同じ下高井戸で乗るよ」

「わかったわ!」

「それから衛のメルアドと

 番号教えて?」

衛は携帯を美果に
渡した。

美果は手馴れた
感じで衛のメルアドと
電話番号を入力した。

衛も美果の空メールと
電話番号を登録した。

二人は判っていた
午後の授業がもう始まっていた
のを・・・

でもそんな野暮な
こと言える筈がなく・・・

しかし衛はためらいながら

「どうする授業・・・

  遅刻だよ?」

「言い訳、考えようか?」

「おばあさんが倒れて病院へ

連れて行ったとか!」

「古いよ!」

美果が言い

「素直に謝ろう」

二人は学校へ行き
先生に誤り、許しを得た。

しかし1年生の間では
これが噂になり
二人はデキテイルと公然と
成ってしまった。