映画館を出て、しばらくショッピングモールでブラブラしたあたしたち。
あたしはもちろん、トモくんも口を開くことなく無言のまま、あのふたりを目撃してから3時間が経っていた。
再びあの駅が見えてきて、小さな駅の構内にたどり着く。
扉を開けると僅かに暖かい空気に包まれる。
「切符買ってくるから」
そう告げたトモくんは、頷いたあたしを確認して自動券売機へと向かう。
スッと横切った人物に、あたしはすかさず振り向いた。
ふわふわと髪を揺らし、微笑む彼女はこちらに向かって手を振っている。
また首だけ向き直り改札の方を見ると、海斗に似た男の子がホームを歩いて行く。似ているんじゃなくて、本人だ。
見間違うわけがない。あれは海斗だ。
そして笑顔を向けている目の前の女の子。
彼女は、海斗と一緒にいた子だった。
あたしはもちろん、トモくんも口を開くことなく無言のまま、あのふたりを目撃してから3時間が経っていた。
再びあの駅が見えてきて、小さな駅の構内にたどり着く。
扉を開けると僅かに暖かい空気に包まれる。
「切符買ってくるから」
そう告げたトモくんは、頷いたあたしを確認して自動券売機へと向かう。
スッと横切った人物に、あたしはすかさず振り向いた。
ふわふわと髪を揺らし、微笑む彼女はこちらに向かって手を振っている。
また首だけ向き直り改札の方を見ると、海斗に似た男の子がホームを歩いて行く。似ているんじゃなくて、本人だ。
見間違うわけがない。あれは海斗だ。
そして笑顔を向けている目の前の女の子。
彼女は、海斗と一緒にいた子だった。



