そして夜は、毎日違う男とベッドの中。

ラブホ街は男のお金の流出所。



今日もまた・・・。



「じゃ、お金。先にはらっとくよ、なやかちゃん」

「ん・・・」



なやかって呼ばないで、そんな格好で。

その格好で呼んで良いのは、私のなかではただ一人だから・・・。



「ん・・・あん・・・」

「なやかちゃん・・・もっと興奮して・・・」

「や・・・ん、えっ・・・ちぃ・・・」


てきとうに声をだす。

男はこんなものにだまされる。


「私・・・もっと刺激が欲しいの・・・」

「いいねぇ、じゃ、・・・『ぢゅ』」



男は私の体にキスをしてきた。

「ひゃんっ!」

私はびくっとした。

だってそこは、・・・聖也がくれた・・・キスマークがあった場所。


消えてはいても、私達には思い出があったのに・・・。