ＭＡＴＯ

「ていうかさ、美砂は何であたしに相談するの？後藤くんに直接聞いてきたらいいじゃん」

「聞いてもいいと思う？」

「え、何でためらうの？」



ためらうというか、なんていうか

あたしが後藤の悩みを聞いてしまっていいものなのかな…って考える



あたしは後藤のことなんてあんまり知らないし、知らないのに相談を受けても軽はずみな言葉が出るかもしれない。



「まあ、後藤くんは美砂のことが好きだから、好きな人には弱みを見せたくないかもしれないけど」

「いや　そういうことじゃなくて･･･」

「いいんじゃない」

「なんで？」