MATO



やめて、と叫びそうになった時にタイミングよく始業のチャイムが鳴った。

「あ、このプリあげるよ」

その声を無視して黒板に向き直った。



頭の中は真っ白で、自分が何を考えているのか、何を感じたのかわからなかった。

ただ、湯川グループの不快な笑い声を聞くだけで何もできなかった。