後藤を見送るとマリナが席を立って廊下まで来た。 「旦那のお見送り?お熱いことで」 「う、うるさいな…」 「なんだかんだで美砂もベタボレね。前までは用が終わったら相手がその場を離れるより先に自分が教室に戻ってたでしょ。そんな美砂が見送りをするなんて恋のパワーってすごい」 マリナはしみじみと語った。なんだかあたしが薄情みたいじゃない。 「マリナだって彼氏いるじゃん」 「まあね」