長い説教が終わって一息ついていると…


「魅夜、お疲れ☆ にしても紫葡は相変わらずだな〜」


なんて呑気な声で話しかけてきた亜鶴。


…何が相変わらずなんだ?


「んふふ☆ 可愛い子が男の目にふれるのが嫌なんだよ、紫葡は。 それにあーゆー格好は得にね」


最初に不気味ともとれる笑いをしてから説明を懇切丁寧に教えてくれた。


可愛い子…?


「ねぇ、亜鶴。 可愛い子って言ったよね?」


疑問に思ったことはできるかぎり素直に聞くのがあたしだ。


「言ったけど?」


ペットボトルの紅茶を飲みながらそう返答をされた。


「可愛い子って…誰のこと?」


率直に思った疑問。


しかしこの質問を聞いた亜鶴は…飲んでいた紅茶を噴いた。


「ちょっ…亜鶴!?」


間一髪でよけたあたし。
あともう少しで被害にあってたよ…。


「けほっ…。 ね、魅夜。 それマジで言ってる?」


苦しそうに喉をさすりながら問いかけてくる。


マジって…


「大マジ」
に決まってんじゃん。


それを聞いてガックリと肩をうなだれるようにして落ち込んでいる?亜鶴。