もしかしなくても…知り合いとか言っちゃったりする?


しかしあたしの疑問に答えられた言葉はそれ以上の衝撃を受ける言葉だった。


「あぁ…雪斗か。 わざわざ表の顔に切り替えて損した」


完璧に裏口調の稜。


この二人、知り合い━━━?


どうやら口に出していたらしい。


「知り合いってより親友☆ いや、悪友?」


なーんてにこやかな笑顔で答えた雪斗。


やっぱり━━━。


げんなりした表情を隠しもせずにあらわにした。


「てかさ稜が裏の顔を女の前で出してるってことは━━━?」


あたしをシカトして話している稜と雪斗。


「あぁ━━━。 雪斗、お前の思ってる通りだ」


は?
話がまったく見えてないあたし。


てかお二人さん、肝心の主語が抜けてませんか?
それで通じるんだね…。


「っつーかそれなら雪斗も? 昨日言ってたの………」


「もちろん。 まさか稜と被るとはなぁ…」


こいつら…一体誰の話をしてるんだ?


「はぁ…」


重いため息を自然とついた。


教室に帰ろ。
ココにいても面倒な感じしかしないし…。