俺様な彼氏

そんな心境を知らない雪斗は…


「あれ? なんで涙目になってんの? つーか…誘ってる?」


なんて裏の顔全開で話し掛けてくる。


「誘ってなんか…!!」


ない、と言おうとすると口を雪斗の大きな手で塞がれ、首筋に少しの痛みを感じた。


これ…!!


あたしの首筋から唇を離した雪斗は最高に意地悪な笑顔を浮かべて


「ごちそうさま」


と言った。


もう確認しなくても分かる…。
キスマークをつけられたことぐらい。


「あ、気になってたんだけどさ」


キスマークをつけたことを悪びれもせずに話しつづける雪斗。


「何…?」


不機嫌さを声ににじませながら問う。


「絆創膏貼ってあるところ、キスマークだろ?」


ビクッと震える肩。


それが全てを語っている。


「つけた相手…誰?」


今さっきまでのおちゃらけた雰囲気は一切なく、真剣なオーラを醸(かも)し出しながら聞いてくる。


答えなきゃなんないの?


そもそも…なんでそんなことを雪斗が気にするのだろう?


不思議でしょうがない。


「なんで雪斗がそんなこと気にするの?」


瞬時に真っ赤になる雪斗。