なんなんだ、コイツは…。


マジ、萎えます…。


冷たい視線を隣から感じる。


あたしの身の回りにはどんだけ俺様で自己中でSなヤツしかいないわけ?


心の中と会話をしてみる。
もちろん返ってくる言葉はあたしが考えてる言葉の中の一つであって、自分の意見でしかない。


ため息モンの悩みだな…。


渋々ついていくと辿り着いた先はどこかの資料室と思われる場所。


一体、こんなとこに呼び出して何の用?


疑問をあらわにした表情をしながら振り向くと至近距離に稜の綺麗で整った顔。


思わず二、三歩後ずさってしまう。


それを見てニッコリと表笑顔になる稜。


さらに嫌な予感を覚える。


背中にツツーっと冷や汗が流れでいるような感覚に襲われる。


もう二、三歩後ずさると微かに聞こえた音。


カチャ━━━。


ぇ…。
もしかしなくても…?


あたしの疑問に気づいたのか妖しげに口角を上げる稜。


薄めの形のイイ唇がすっと開いて…