「ぅわっ!? …魅夜………?」
いきなりのことで驚いたのか少しよろけた綾。
「うん。 ゴメンね…意地張っちゃったりして………」
あたしはそう言い終わると同時に綾に口づけをした。
触れるだけのキスなのに冬を感じさせないくらい真っ赤になって、微動だにしない綾。
………。
ちょっと…いくらなんでも彼女を放置し過ぎじゃない?
プクーとむくれると我に返った綾が慌てだした。
「えっ…ちょっ…何、その可愛い顔は………。 俺の理性、吹っ飛ばす気?」
!?!?!?!?!?
綾の言葉に今度はあたしが固まる番だった。
そう、さっきの逆だ。
「あっ…ヤベェ………。 イタダキマス」
限界に来たのかそんな意味不明なことを言ってあたしをお姫様抱っこした。
その時、ようやく我に返った。
「ひゃぁっ…!! え、ちょっ…綾!? もしかして………」
真っ赤になった顔を隠すように俯いて、吃(ども)りながら後に続く言葉を濁した。
しかしその先をいわなくても綾は理解してくれたみたいだ。
「そっ。 魅夜を食べる」
妖しい笑顔で言われた。

