何が起きたのか全く理解出来なかった。
仁さんが知らない男に撃たれ、俺も撃たれ、樒がそいつに連れて行かれた。
でも本当は、この状況は仁さんと“あの煙草”のせいだと心のどこかで合点していた。
いつか直視しなければならないと、本当はもっと前に感じていたハズだ。
「仁さん!! 大丈夫ですか?」
俺は細長く切り裂いたハンカチを撃たれた自分の太ももに縛った。
不幸中の幸いか、インターン時代のお陰で俺は樒が連れ去られたにも関わらず冷静に応急処置をしていた。
「と、お……る」
仁さんの周りは既に血溜まりが出来、顔や唇にはチアノーゼが出ている。
俺はとにかくスーツで仁さんの患部を止血するしかなかった。
「とー……る。俺は、お前や、店のヤツ……ダ、マして――」
「喋らないで下さい」
救急車を呼ばなければ。
しかし地下駐車場のここでは電波が通じない!
俺が手を放してこの場を離れる事は、仁さんにとって危険過ぎる。
「クッソ、繋がれよ!!」
「もう繋がってる」
俺でも仁さんでもない声が地下に響いた。
仁さんが知らない男に撃たれ、俺も撃たれ、樒がそいつに連れて行かれた。
でも本当は、この状況は仁さんと“あの煙草”のせいだと心のどこかで合点していた。
いつか直視しなければならないと、本当はもっと前に感じていたハズだ。
「仁さん!! 大丈夫ですか?」
俺は細長く切り裂いたハンカチを撃たれた自分の太ももに縛った。
不幸中の幸いか、インターン時代のお陰で俺は樒が連れ去られたにも関わらず冷静に応急処置をしていた。
「と、お……る」
仁さんの周りは既に血溜まりが出来、顔や唇にはチアノーゼが出ている。
俺はとにかくスーツで仁さんの患部を止血するしかなかった。
「とー……る。俺は、お前や、店のヤツ……ダ、マして――」
「喋らないで下さい」
救急車を呼ばなければ。
しかし地下駐車場のここでは電波が通じない!
俺が手を放してこの場を離れる事は、仁さんにとって危険過ぎる。
「クッソ、繋がれよ!!」
「もう繋がってる」
俺でも仁さんでもない声が地下に響いた。

